シナリオ・センターの通信講座を受けてみた
シナリオ・センターは、1972年設立の株式会社シナリオ・センターが運営するシナリオ教室です。場所は、東京都港区。センターの創立は1970年で、創設者は新井一氏です。
そこの脚本家を目指す人向けの講座を受けてみました。
案内書の請求

シナリオ・センターのサイトでは、「シナリオ作家養成講座」「シナリオ8週間講座」「シナリオ通信講座」の案内書を請求できます。
「シナリオ作家養成講座」と「シナリオ8週間講座」は、シナリオ・センターに行かないといけないので、遠方の人は通信講座になるでしょう。先の講座には定員があるので、オーバーした場合も同様でしょうか。
通信講座でも、受講期間内であれば、スクーリングが2回できるので、「生で授業を見る」ことは可能です。
「シナリオ通信講座」の案内書を請求して、届いたのが写真のもの。
ほとんど、サイトを見ればわかる内容でした。まぁ、サイトが割と重いので、取り寄せて読む方が楽という人もいるでしょう。
個人的には、「あぁ、最初は手書きか」というのが一番の感想。課題提出は、手書きの原稿用紙になるという話。
シナリオ通信講座 基礎科の教材

サイトから申し込むと、振込先が書かれたメールが来ます。指定の口座に振り込んで数日後、クロネコヤマトの袋の中に入れられ、教材が届きました。
①②と書かれたシナリオ・センターの封筒の中には、原稿用紙と封筒が入っています。あと、月刊シナリオ教室という情報誌も。この情報誌は毎月 届きます。茶封筒の中には、テキストが入っていました。
テキストの進め方

テキストは、「シナリオの基礎技術」と「課題とテキスト」の2種類。
通信講座の基礎科は全12回ありまして、回ごとに「シナリオの基礎技術」のXX~XXページ、「課題とテキスト」のXX~XXページを読んで書くよう指示されています。
基礎科では、原稿用紙に手書きすることになります。できた課題は専用の封筒に入れて送り、添削されて戻ってくるという流れ。課題を送る際には、切手を貼った返信用の封筒も入れます。
※ テキストが書かれたのは かなり前なので、どうしても古さは否めません。映画が衰退してテレビが普及していく頃の空気感を感じられるかも。あと、内容の重複が結構あります。
「シナリオの基礎技術」は、Amazonでも購入可能です。本科や研修科で使う「映画 テレビ シナリオの技術」も販売しています。
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切手代と手書き原稿
封筒(定形外郵便物で規格内)は、50gまでなら120円切手、100gまでなら140円切手なので、送る際の費用も計算に入れると、最低でも120円×24なので2,880円かかります。5回目くらいから、送る際の封筒が50gを超えるので、実際には先の金額以上かかります。
基礎科の受講料は30,000円ですが、この送料は含まれていません。あと、入学申込書に貼る写真も必要になります。
送料のことを考えると、最初からパソコンで打ったものを送りたくなりますが、久々にペンで文字を書くと妙な郷愁に駆られます。「手で書く方が覚える」的な科学的根拠が不明なアレも思い出しました。
それでも、切手代を考えるとスキャンして画像として送るのもアリにしてほしい気も……。まぁ、それだと画像サイズがどうとか、見づらいとか、別の問題も出てきそうですが。
ちなみに、本科に進むとパソコンで作成した原稿で提出できるようです。
※ この記事は、消費税が10%になる前に書かれています
紙のグラム数
入学申込書、返信用封筒、初回の課題を入れた封筒で、44gでした。前項でも少し書きましたが、規格内の定形外郵便物の送料は下記の通り。
50g以内:120円
100g以内:140円
150g以内:205円
250g以内:250円
※規格内は、長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ3cm以内および重量1kg以内
目安として、シナリオ・センターの紙類を測ってみました。使用したのは、ZAKURA デジタルスケールです。
項目 | 重さ |
---|---|
提出用紙(1枚) | 2.9g |
原稿用紙(1枚) | 2.0g |
封筒(1枚) | 13.0g |
返信用封筒を封筒に入れた時点で、封筒×2なので26.0g。提出用紙1枚に、原稿用紙は表紙・人物表・本文・裏表紙で最低4枚。紙だけで10.9g。合計36.9gに、切手とホッチキスの芯の重さがプラスされるので、120円で送れるのは本文が6枚まででしょうか。
最終的には、20枚の原稿用紙になるので、10枚くらいしか綴じれないホッチキスしかない人は、その費用も考えた方がいいかも。
原稿用紙への書き方
原稿用紙の書き方に関しては、シナリオ・センターが動画を用意しています。実際にやってみると、「へぇ~」なところもありました。

「30分の映像なら、脚本は何ページくらいに?」
そんな疑問を持っていましたが、これ関しては「受講の手引き」に目安が書いていました。知りたい方は、受講してみてください。
通信講座のステップアップ

通信講座は基礎科から始まり、その続きとして本科、研修課、作家集団があります。前期だけ高いのは、入科金の分があるからでしょう。
項目 | 内容 | 費用 |
---|---|---|
基礎科 | シナリオ基礎技術の習得(全12回:6ヶ月間) | 30,000円 |
本科 | 基礎技術の定着、映像描写の実際など | 前期30,000円/後期20,000円 |
研修課 | 人間を描く、セリフと研究と構成 | 前期30,000円/中期:20,000円/後期20,000円 |
作家集団 | 長編シナリオ | 新規30,000円/更新20,000円(在籍期間6ヶ月) |
基礎科だけ見て、「30,000円で、俺も脚本家になる!」と思っては、いけないんでしょうね。もちろん、別に習わなくても“なる人”は、いるんでしょうけど。
独学にはないメリットしては、シナリオ・センターのコネクションがあります。受講生をライターの道へと繋げる「ライターズバンク」があるので、デビューの足がかりが増えることでしょう。
対象となるのは、「作家集団(ゼミナール・通信)」の人。なお、作家集団に入って最初の更新を迎えるまでに払う額は、単純計算で20万円なります。某専門学校でシナリオを学ぶと、2年間で226万円かかります……。
その専門学校にもコネと言いますか、強い繋がりもあるでしょうし、授業時間も違うので一概に比較はできません。なので、どの方面に進みたいのかをよく考え、卒業生や出身者の現在、そして繋がりのある企業名などを参考に、学ぶ場所を選ぶといいかもしれません。
延長料金

『全12回:6ヶ月間』とある通り、期間が定められています。その期間内に課題を提出できない場合、期間を延長することになります。
延長期間6ヶ月分で、税抜き5,000円だったかな? 変わるかもしれないので、モザイク処理をしています。
その延長期間が終わっても終了できないときは、1ヶ月単位で結構な額が必要となります。なので、提出枚数が少ない序盤は、ハイペースで出した方が後で楽かも。
月刊シナリオ教室
毎月、シナリオ・センター会員のための人間情報誌「シナリオ教室」が送られてきます。何らかの脚本賞を受賞したシナリオや、受賞者インタビューなどが見られるので、ずっと読み続けると他の人のステップアップ具合を見守れるかも。
脚本に関する賞の話題も豊富なので、応募したい人には良い情報源となるでしょう。ネットで賞を検索しても情報は出てきますが、辿り着くのは「主なシナリオ公募コンクール・脚本賞一覧」というシナリオ・センターのページかも。
個人的な楽しみは「受賞のことば」ですかね。受賞者のシナリオは読もうとしても、途中で挫折してしまいがちですが、書いた人のインタビューは読んでいて楽しいです。「この人、なんでこれを書こうと思ったんだろう?」というところに、ドラマがあるので。
修了証書

『全12回』の課題を終えると、修了証書が送られてきます。
確か、最後の課題を提出して、添削されたのが戻ってきてから、一ヶ月後くらいに届いたはず。
最後に
もし、最近の映像作品がつまらないのだとしたら、その原因は どこにあるのだろう?
話がダメなら脚本なのか、企画の段階か、口を出すスポンサーか、予算の問題か、はたまた作り手の学び方からか……。
「今やっている映像作品が好きで、その世界を目指す人」にとっては、「同じ類いのものを作る」上で、従来の手法を学ぶのは有意義でしょう。そうじゃない人にとっても、物語の「フォーマット」を知るのは、業界で稼ぐためには必要なこと。
前向きに捉えると そうなりますが、従来の枠で作品を捉える人の感性で指導され、「こういうものだ」という発想が植え付けられることは、新時代を築く発想を捨て去ることになりはしないか。そんな疑問も少なからず あります。
もし、これを読んでいる人の中に、「新しいもの」を生み出そうとしている人がいるなら、そのことを気に留めておいてほしいかなと、思っています。私を楽しませてくれる作品が、1つでも多く世に出ることを願っているので。
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