2002年に「月の土地」を買った話

「月の土地」の販売元

どこで知ったのかは忘れましたが、2002年に「月の土地」を買いました。「変なものが売ってる」とワクワクし、ネタとして購入したような気がします。確か、1エーカー単位で受け付けていたはず。

そのうち、「あぁ、そんなのあったね」と言われるタイプの商品だと思っていたので、今でも売られているのを知ったときは、軽く驚きました。

上の写真は、購入後に送られてきた郵便物に貼られていたシールですが、書かれている内容は当時のものなので、現在の「Lunar Embassy」とは違います。

⇒「Lunar Embassy Japan 」のサイトへ移動

 

何が届くのか

送付物

購入後に届いたのは、写真の紙だけ。土地の権利を買ったわけですから、その権利書以外に物が無いのは当然と言えば当然。今なら、フレーム付き、カード付きの土地セットもあるようですが。

届いた書類を箇条書きにすると、次のような感じです。

  • Lunar Deed:権利書。所有権を証明する書類で、英語オリジナル版、日本語訳版があります。
  • Constitution/Bill of rights:現在の月の憲法で、英語オリジナル版、日本語訳版があります。
  • Lunar Map:購入した土地の場所を示す地図です。
  • Declaration of Ownership:アメリカ合衆国、旧ソビエト連邦、国連に提出した土地所有権の宣言書です。上の写真、右にある紙。

あとは、送付状的な「Dear Property owner」という書類です。上記の内容は、そこに書かれていたものになります。

この書類に「アメリカ本社では、20年前から販売を初め、すでに全世界で100万人を超える人たちがオーナーとなっています」と書かれているので、この十数年で30万人くらいに売れたようです。現在の「Lunar Embassy」のサイトに、現在全世界175ヶ国、約130万人の「月の土地」の所有者がいるとあるので。

ほかに、販売予定の商品も書かれていて、それは次のようなものになります。火星・金星・木星の衛星イオの土地、月のパスポート・IDカード、エイリアンテストキット(パーティグッズ)、"The Galactic Government Flag"(銀河政府の旗)、その他LunarEmbassyオリジナルグッズ。

 

月の地図

月の地図

月の地図です。こんなにも使う機会がない地図は、ほかに無いでしょう。月旅行のニュースもありますが、月の近くを通るだけなので、地図なんて要らないでしょうし。

なお、自分の土地に赤い印があるらしいのですが、見つけられません……。

月の権利書

月の権利書

画像は日本語訳版なので名前などが入っていませんが、英語オリジナル版には入っています。そっちを載せても読めない人が多いと思い、日本語版にしています。まぁ、私が読めないのが大きいんですけど。

月の憲法(権利宣言)

月の憲法(権利宣言)

こちらの画像も日本語訳版。貰っても読む気になれませんが、あると「なんだか、凄いものだ」という気がしてくる書類です。「固定資産税のかからない土地を所有してるぜ」って言えます。

月の土地は、誰のものか

そもそも、この会社が月の土地を売り出したのは、デニス・ホープ氏が宇宙に関する法律を調べたところ、1967年に発効した宇宙条約(月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約)しかないと知ったからです。

内容的には、宇宙空間の調査は国際法に従って、全人類が自由に行えるといったもの。領有権に関しては、いずれの国家も主張できないとなっています。「国家」と制限しているので、「個人」に関する記述はありません。そこに目を付けたわけです。

土地販売を実行に移すため、氏がサンフランシスコの行政機関に出向き、所有権の申し立てを行ったところ、正式に受理されたのが1980年。その後、月の権利宣言書を作成し、国連、アメリカ合衆国政府、旧ソビエト連邦に提出し、地球圏外の不動産業を始めました。

しかし、1984年に発効された「月その他の天体における国家活動を律する協定(通称・月協定)」では、月の表面や地下にある天然資源の所有について、「いかなる国家・機関・団体・個人にも所有されない」となっています。

じゃあ……となりますが、この協定の批准国は13ヵ国しかありません。オーストラリア、オーストリア、ベルギー、チリ、カザフスタン、メキシコ、モロッコ、オランダ、パキスタン、ペルー、フィリピン、ウルグアイ、レバノンの13ヵ国なので、他の国は「知らねぇ~よ」となります。

ハッキリ言って、先の国々の大半は宇宙開発に無縁なので、批准してもしなくても関係ないような……。「俺らが宇宙開発できないうちに、月とか独占されても嫌」という気持ちは、理解できますけど。

 

まとめ

夜空に輝く月を見て、「あそこに、俺の土地があるんだぜ」と言えるネタ。それが私にとっての月の土地でした。今の値段は2,700円ですが、当時も同じくらいした気がします。ネタの為に、1回分の飲み代を使った感じでしょうか。

ぶっちゃけ、月に行くこともないでしょうし、その領有権が問題になる時代まで生きちゃいないはず。なので、月の土地にロマンを感じられるかが、購入の分かれ目。販売サイトには「お客様の声」コーナーもあるので、どんな人が買っているのか気になる人は、見に行ってみるのもいいかも。