名古屋のローカルアイドル事情を調べてみた

アイドル教室

ローカルアイドルをWikipediaで調べると、北海道、東北地方、関東地方、中部地方、近畿地方、中国地方、四国地方、九州地方で、ブロック分けされています。

どのブロックが多いと思います?

グループ数が多い順に書くと、中部地方の106、近畿地方の67、九州地方の64、関東地方の60、中国地方の41、東北地方の32、北海道の27、四国地方の25になりました。調査日は、2019年8月某日です。

このグループ数には、活動休止中&解散したグループも含まれているし、メジャー化したらカウントされないようなので、その地域にいるアイドルのグループ数とは言えないかもしれません。でも、中部地方が突出して多いのはわかります。言ってしまえば、ローカルアイドル激戦区。

人口で見れば、東京、神奈川、大阪、愛知、埼玉、千葉、兵庫、北海道、福岡の順に多い。

上位に関東が4つ入ってるので、人口的には関東が多くなりそうなもの。なのに、人口の割に少なめなのは、オールドメディアの中心地だけあって、最初からメジャーになりやすいから……。

そういう仮説を立てても、それだと大阪と兵庫がある近畿、福岡がある九州よりも、中部が倍近く多いのは説明不可。

特に、愛知は51もある上に、名古屋だけ見ても31と、北海道や四国の全体数より多いのです。

名古屋の人って、アイドルが好きなの? というか、なりたい人も多いの? そんな疑問を胸に調べてみました。

なお、最初に断っておきますが、私はアイドルに疎いです。メディアでの露出が多いメジャーなグループなら、その名を知っているくらいのレベル。

 

名古屋と言えば?

名古屋と言えば、ドラゴンズ。でも、アイドルの多さには関係なさそう……。

そういや、何でドラゴンズのマスコットが、ドラゴンじゃなくてコアラなんだと思いましたが、きっと動物園にコアラがいるからなんでしょう。

つボイノリオさんの「名古屋はええよ! やっとかめ」でも、「コアラがおるがね」と歌ってましたし。

名産品をチェックすると、味噌カツ、天むす、ひつまぶし、手羽先、名古屋コーチン、エビフライ、きしめん、味噌煮込みうどん、八丁味噌、ういろう……と、定番の食品が出てきます。

そして、小倉トーストが脳裏をよぎったとき、名古屋のモーニングが豪華なのを思い出しました。コーヒー1杯の料金で、トーストとサラダが付いてくるアレ。

名古屋は独自の喫茶店文化があり、朝食を喫茶店で取るのが珍しくない地域。喫茶店が地域に深く根付いているなら、コンセプトカフェはどうなのか……。

コンセプトカフェ、特にメイド喫茶なんかは、従業員がアイドル化しています。そこにアイドル激戦区となるポイントが……。

あるような気がしましたが、何も見つかりませんでした。

 

アイドル数は、美人の数に比例するのか

禁断の話題に踏み込みます。

アイドルには、いろんな素養が求められます。中でも、パッと見で判断できる「見た目の美しさ」は、何だかんだ言っても重要。

「千年に一人の逸材」と書かれた橋本環奈さんだって、あの見た目じゃなかったら、奇跡の一枚とやらは なかったんですよね?

疑問形なのは、彼女が博多のローカルアイドルだと、今さら知ったからです。

話を戻します。

「美人だから」→「アイドルになる」という法則があるなら、美人の産地はアイドルも多いはず。日本三大美人は、秋田美人、京美人、博多美人。

ローカルアイドルのグループ数は、秋田2、京都6、福岡32……。まぁ、人口が秋田の倍以上ある京都、その倍近くある福岡なので、当然と言えば当然。

人口減少率と高齢化率が高い秋田に関して言えば、若い人が少ないのは想像に難くない。若い人が少なければ、アイドル候補者も……。

それに、女性アイドルのファン層の代表格「オッサン」の数も、少ないかもしれません。

でも、需要を調べる前に片付ける課題があります。美人の数に比例するのかの逆。不美人の数との相関です。

日本三大『不美人』という失礼なワードで出てくるのは、名古屋、水戸、仙台です。

うわぁ……。名古屋が入ってる。

ローカルアイドルのグループ数は、愛知51、茨城5、宮城14。

人口で見ると、宮城 < 茨城 < 愛知。宮城と茨城を足しても、愛知には勝てません。愛知は大阪の次に多いですからね。

にしても、美人県よりもアイドルの比率が高い。美人を間近で見る機会が少ないから、それをアイドルに求めて……なんてことは ないでしょう。

美人県とか書いておいて何ですが、「美人が多い&少ない」と言われるキッカケになった出来事は、結構 前になります。そのいわれで、今も多いとか、少ないとか言うのは、古いデータを語るような……。

トヨタ県

「愛知と言ったら、トヨタだろ」と言いたい人も、中にはいるでしょう。

ドラゴンズの後に、トヨタの名前を出さなかったのは、他の人の見解をここで引用するからです。

「AKB48の経済学」などの著書がある上武大ビジネス情報学部の田中秀臣教授によると、アイドル文化を支えているのは若者という。

バブル崩壊後の「失われた20年」の中でも、愛知県内の有効求人倍率は2003年度に全国に先駆けて1倍台を回復。長らく1倍未満にとどまっていた全国平均よりも良好な状態が続いていた。田中教授は「自動車産業を中心に雇用の場があったため、若者が名古屋圏から出て行く必要がなかった」と指摘する。

中略

名古屋の芸能文化に詳しい東海学園大の安田文吉教授(近世芸能文化)は、戦国時代から江戸時代の事例を引き、目立ちたがりのナゴヤ人の気質を強調する。

安田教授は「戦国時代にも、尾張地方では織田信長や前田利家など、華美な服装を好む『かぶき者』を多く出している」と指摘。「人前に出ることに抵抗がない上、もともと独自性を追求する気質が強く、それがアイドルを生み出す土壌になっている」としている。

引用元:ご当地アイドル激戦区「ナゴヤ」 その伝統?と背景|旅行・レジャー|NIKKEI STYLE

名古屋の結婚式は「派手婚」とか、トヨタの工場があるから若い男が多い。そんな事情は想像していましたが、他者が指摘しているのを見ると、否定したくなってきます。

「豊田市って、中心部から微妙に遠くない?」とか、「派手好きは、沖縄というデータがあった」とか、そんな感じで。同じ派手でも、大阪のおばちゃんのような派手さもありますけどね。

『かぶき者』に関しても、一人二人いたところで、DNA的に変わるのかという……。庶民レベルまで考えると、関係あるのかと言いたくなります。

それよりだったら、アイドルの育成に長けた人がいて……と考える方が自然かも。「フィギュア王国・愛知」を語るときに、名コーチについて話すように。実際、調べてみたらプロデューサーが同じグループが幾つかありました。

スケートに関しては、リンクの有無が一番デカい気もするけどね。

 

名古屋のローカルアイドル

引き続き、Wikipediaの情報を参考にし、ページがつくられているアイドルの中で、YouTubeに動画があるグループを見ていきます。

Wikipediaのページが編集されているということは、熱心なファンがいる可能性が高いと判断して……。

 

CAMOUFLAGE

メンバーは名古屋市を中心に展開しているコンセプトカフェから選出。カモフラージュの由来は、迷彩服から。解散した模様。

メンバーが暴漢に襲われる事件がありました。『アイドルグループ「CAMOUFLAGE」の藤本美紀 帰宅中に襲われる』で検索すると、当時の記事が出るはず。

高橋しょう子の名義で、AV女優・ヌードモデルとして活動している彼女が、高崎 聖子として在籍していたグループ。

OS☆U

大須商店街から誕生。創設時の初代プロデューサーは、中村浩一さん。彼に関しては、Sweet Surrenderにて。2019年8月で10年目。SHOWROOMで新メンバー追加募集オーディションを開催していて、2019年で10期生に。

事務所は「にぎわいファクトリー名古屋」で、地域活性化に重点を置き、他のアイドルと差別化する模様。企業訪問の動画や、大使としての活動も。卒業理由は、学業優先が目立つ。

Candy☆Drops

甘い癒し系マルチアイドルユニット。YouTubeの動画は、「齋藤康道」名義でアップ。この人は、事務所であるホワイトスター株式会社の代表取締役社長。

新人発掘オーディションをしていますが、こちらは現役アイドルも応募可能。グラビアDVDをリリースしていたり、タレントスクールを運営していたりもします。会社のサイトには、フリーシナリオも。

ネクスト・アイドル・ファクトリーという次世代アイドル・アーティストを育成するアカデミーがあります。入所金が50,000円で、毎月の受講料は20,000円。

金星☆ジュリエッタ

5社の芸能事務所から選抜された女優系アイドルグループ。金山商店街振興組合公認。旧名:かなやまちゃっぴーズ。

関連事務所は、アメージングプロモーション、NACプロ、サンミュージック名古屋、NEWSエンターテインメント。運営は、有限会社パックピクチャーズ。

しず風&絆~KIZUNA~

2つのグループが合体したユニット。2015年のライブで全員が卒業。

Sweet Surrender

名古屋の実業家で芸能プロモーターの中村浩一さんが、プロデューサーをしているグループ。元メンバーを見ると、元OS☆Uメンバーや、脱退後に他のグループに行っている子も……。

dela

国際交流と地域貢献事業をコンセプトにしたアイドルユニット。海外でのLIVEも積極的……。本当にローカルアイドル? Sweet Surrender同様、中村浩一さんがプロデューサー。観客席を見ると、女性も少なくない。「夏空のチャペル」のMVでは水着姿も。

FAREWELL, MY L.u.v

ガールズ ダンス&ボーカルユニット。『iDOL BUNCH』が創設したアイドルグループ。熱のあるライブに特化しているそうです。音楽が独特。メインコンポーザーは、渡辺泰司さん。「嵐」「AKB48」「乃木坂46」の作曲、アニメ・ゲームソングの作曲もしてる人。

アイドル教室

寿司店オーナーがプロデュースする女性アイドルグループ。活動拠点の寿司店「寿司処 五一」で、自らお寿司を握る寿司ドル。サーモン、ウニ、ホタテ、納豆巻きなどの担当ネタが決まってる模様。

楽曲の作詞・作曲は、寿司店オーナーが行っています。何でも、オーナーは若い頃、東京で音楽活動をしていたとか。

 

まとめ

「なぜ、激戦区なのか?」の答えは出ませんでしたが、アイドルグループの多さの裏には、やはり育てる側の事情もありそうです。まず、芸能事務所があるのは大きい。

次に、複数のグループを手掛けたプロデューサーの存在。アイドルを求めている商店街や企業の存在。そんなところでしょうか。

ライブ映像を見ていて思ったのは、「人前で楽しく歌って踊る」というのは、それだけで才能なんだなと。

でもって、アイドル活動は「青春の過ごし方の1つ」なんだと。学業優先や就職で卒業してるのを見ると、職業として捉えてると「違う」って言われそうな気がしてきました。

もちろん、幼いころから芸能畑にいて……というケースも少なくないでしょうけど。

 

調べるキッカケ

アイドルに詳しくない人間が、ローカルアイドルを調べるキッカケになったのは、とあるイベントで「アイドル教室」の運営をしている人に逢ったからです。

おそらく、寿司店オーナーの梅村紀之さん。

混雑しているイベント会場では、多くの人がアイドル教室のブースを素通り。少し気の毒でした。

アイドルに関心がある人が、集まらないイベントだったんでしょう。人のことは言えません……。でも、そういうのを見ると、無性に寄ってみたくなるんです。で、話を伺いました。

「お寿司屋さんがプロデュースって?」とか、「オーディションに来てほしい人とは?」みたいなことを。オーディションに来てほしい子に関して、求められているのは内面的な要素だけでした。

それで、彼のことが気になり、調べてみたら、ツイキャスのアカウントを発見。音楽が好きな人なんだな、と。そう思いました。

東京で音楽活動をしていた人が、地方で音楽の夢をアイドルに託している。そう思うと、熱いじゃないですか。

そこまで情熱を注げるローカルアイドルって、何だろうってなったわけです。でもって、公式サイトを見たら、新メンバー募集オーディションのページが熱い。

  • 自社でアプリ開発
  • 支払い実績を具体的数字で公開
  • レッスン代・衣装代・登録料が無料
  • 専任のインストラクター
  • 公演会場を禁酒禁煙にし、メンバーを守る
  • YouTuberとしての活動も

上記のほかに、接待営業や関連会社へのアルバイトの斡旋をしない理由も書いていまして、オーナーの体験談に来るものがありました。

ということで、もし名古屋でアイドルを目指したいのなら、梅村さんのアイドル教室は、いかがですか?