【初心者向け】自宅カクテルのすすめ

趣味でカクテルづくりをしていた経験を踏まえ、これから始める人向けにアレコレ書いてみました。まずは、必要な道具から。

シェーカー

【シェーカー】

カクテルと言うと、シェーカーをシャカシャカやってるイメージがあるので、真っ先に紹介していますが、人によっては出番少なめ。なぜなら、シェーカーで作るのは度数が高いショートカクテル。お酒に強い人でないと、飲んで美味しいと感じづらいので、出番は減るでしょう。

シェーカーには大小の違いがありますが、自宅でカクテルを作るなら小さい方がオススメ。大きいのは振りづらいですし、一人なら量も少なくていいので。手が小さい人だと、大きいタイプのフタを押さえるだけで大変かも。氷を入れてシェイクするので、シェーカーの表面が冷えてきますしね。

シェーカーの使い方

シェーカーをパーツ単位にすると画像の通り。一番大きなパーツに、氷、お酒、ジュースなどを入れ、次に大きなパーツをはめ、最後にフタをします。シェークした後は、フタだけ取って中身をグラスに注ぎます。注ぎ終わったら、中に残っている氷を捨て、シェーカーを洗います。

シェーカーの振り方は、八の字を書くようにと聞いた覚えがあります。大事なのは、中の物+気泡が混ざること。お酒の糖度が高いほど沈むので、それを混ぜてあげるわけですね。この糖度差がパッと見でわかるカクテルに、プースカフェがあります。

メジャーカップ

【メジャーカップ】

メジャーカップにも大小ありますが、こちらは45mlと30mlの組み合わせ一択。理由は、レシピ的に45mlや30mlの出番が多いから。15mlと30mlの組み合わせなら、両方を合わせると45mlになるので、15mlも測れる分いいという人もいるでしょう。それは否定しません。

でも、個人的には45mlを測るために両面を使用すると、洗う回数が増え、作るテンポ的によくないと思っています。15mlは30mlの半分で測ればいいので。色んなサイズを買うなら、それに越したことはないですが。あと、メジャーカップには、計量用の線があるものと、ないものが存在します。

カクテルセットの道具

大抵のカクテルセットに入っているのは、シェーカー、メジャーカップ、バースプーンではないでしょうか。カクテルの作り方には3つの方法があり、シェーカーを振って作る「シェーク」、グラスに注ぐだけのもある「ビルド」、グラスに入れたものをかき混ぜる「ステア」があります。

※フローズンカクテルを作るときの技法「ブレンド」は、やったことがないので省略しています。

バースプーン

【バースプーン】

バースプーンは、主にステアするのに使います。ステアとは、軽くかき混ぜること。カクテルによっては、口をつけて飲むグラスではなく、ミキシンググラスと呼ばれるものに入れ、そこでステアしてから移すこともあります。

レモン絞り器

【レモン絞り器】

カクテルセットにはスクイーザーとして、レモン絞り器が付いていることもあります。文字通り、レモンなどを挟んで絞るものです。他のスクイーザーに比べ、場所を取らないのが利点。いや、もしかしたら価格的な安さかも。大きくないので、大量の果汁が要る場合には向きません。

スクイーザーではなく、耳付ストレーナーやミキシンググラスが付いていることもあるでしょう。耳付ストレーナーは、ミキシンググラスから移す際、氷が入らないようにするためのものです。

マドラー

【マドラー】

マドラーも割とセットに含まれています。言うまでもなく、かき混ぜるための道具ですが、ライムなどを潰すという役割もあります。カクテルを作る人が使う道具というよりは、カクテルを飲む人に渡すアイテムですね。

カクテルグラス

【カクテルグラス】

これに注いでこそカクテルといった感のあるカクテルグラスも、カクテルセットに入っていたりします。でも、家庭でやるとなると出番は少ないかも。グラスのふちに塩を付けたスノースタイルなんかは、一度やると飽きてしまって二度目は億劫に。

スノースタイルと言えば、テキーラベースのカクテル「マルガリータ」があります。このカクテルで使えとばかりに、「マルガリータソルト」という商品名の塩がありますので、気が向いたら買ってみてください。

スノースタイルにするには、グラスの縁にレモンの果汁を付け、そこに塩や砂糖を付けることになります。マルガリータソルトは丸いパッケージなので、グラスを逆さにし、ストっと置くだけで一気に付いて楽です。まぁ、いずれ使わなくなって余る可能性大ですけど。

その他の道具

カクテル作りに必要なアイテムは、セットを買えば大半が揃います。このほかに必要なものと言えばレシピ本でしたが、今はネットで見られますし、アプリもあるので不要でしょう。

用意すべきは「ふきん」です。お酒を注いだ後の瓶のフタ周りを拭かないと、あとでベタベタになるので必須。何かと拭く機会があるので、複数あった方がいいでしょう。

それと、アイスピックです。何も、バーのように製氷機で作った氷を丸くする必要はないですが、ロックアイスを使うならあった方がいいです。ボトルオープナーは、セットで買う前からありそうなので除外。

カクテルで使うお酒

カクテルには、ベースとなるお酒があります。スピリッツやリキュールが多いですが、中にはジュースだけで作るノンアルコール・カクテルも……。ウイスキー、ブランデー、ビール、ワインを使ったカクテルもありますが、ここで紹介するのはスピリッツベースとリキュールベースだけ。理由は、ビールやウイスキーなどは そのまま飲む方がいいと思っているから。まぁ、あくまで好みの問題です。

スピリッツは、ウォッカ、ジン、テキーラ、ラムといった蒸留酒のこと。同じ蒸留酒でも、焼酎、ウイスキー、ブランデーは含まれません。リキュールは蒸留酒に果実やハーブ、砂糖などを足した混成酒。蒸留酒に比べて度数が低く、甘ったるい印象があります。カンパリ、カルーア、ディサローノ アマレット辺りは、見たことがある人も多いのではないでしょうか。

初心者向けの材料&レシピ

お酒の種類は非常に多いので、どれにするか迷うかもしれません。自分が好きなものをベースにするのもいいですが、コストパフォーマンスよくカクテル作りを楽しむなら、ジンやウォッカから始めるのをオススメします。

ジンやウォッカなら手に入りやすいですし、レシピも豊富なので色々と楽しめます。ただし、カクテルに不向きの銘柄もあります。例を挙げると、ウォッカの中には香草が入っているズブロッカ、96度あるスピリタスがあり、こういった“クセ”の強いものは不向きです。手に入れやすさと使いやすさから言えば、スミノフ辺りが妥当でしょうか。私は、ストリチナヤをよく使っていました。

ジンはビーフィーター、ボンベイサファイア辺りでしょうか。ビーフィーターの方が安いし、混ぜやすい気がするので、こっちでいいかなと。ジンは元々、解熱・利尿用薬用酒ということもあり、食べ過ぎた日や胃もたれ時に飲むこともありました。なんか、落ち着くんですよ、胃が。

ウォッカベースとジンベースのカクテルで、初心者が最初に作るなら次がオススメ。入れて混ぜるだけなので簡単ですし、材料も揃えやすいです。

モスコミュール:ウォッカ45ml、ジンジャエール適量、カットライム(あれば)

スクリュードライバー:ウォッカ45ml、オレンジジュース適量

ジン・トニック:ジン45ml、トニックウォーター適量、カットライム(あれば)

何というか、ベースになるお酒45mlに、ノンアルコール飲料を適量入れれば、それでカクテルになります。ジン・トニックのトニックウォーターを炭酸水にすれば、ジン・リッキーといった具合に。

適量と書きましたが、具体的な数量を書いているレシピもあれば、「full up」と書いているレシピもあります。「full up」は、ロングサイズのグラスを満たすくらいってことですね。

こだわってモスコミュールを作るなら、銅製のカップに入れて……みたいになりますが、自分用ならカップもライムも別にいいかなと思っています。ライムって、意外と使いどころがないので、余ってしまうんですよね。

だからといって、カクテル用のライムジュースに手を出すのはオススメできません。美味しくないからです。それはケーキマジック系のリキュールにも言えること。個人的には悪い酔いの元だと思っていますが、安い居酒屋では よく見かけます。

最初のシェークに

シェーカーを振りたい初心者向けのレシピとしては、「アフターディナー」をオススメします。あくまで個人的な見解ですが、今まで作った中で一番 美味しくできたんですよ、だからオススメ。作っても味がイマイチだとテンションが下がるので、おいしいことは非常に大事です。

アフターディナー:アプリコットブランデー30ml、オレンジキュラソー15ml、ライムジュース5ml

オレンジキュラソーとライムジュースの量は、使う銘柄によって変えた方がいいでしょう。私の場合、オレンジキュラソーはグラン・マルニエ、アプリコットブランデーはデカイパー。ライムジュースは、どこだったかなぁ……。サントリーでなかったのは確か。たぶん、よく見るのは明治屋やポッカ。

ただ、オレンジキュラソーは使わなくなりがち。オレンジキュラソーはオリンピックというカクテルでも使いますが、あまり作る気になれなかった気が……。使わないなと思ったら、トニックウォーターなどで割って飲むことになります。

アプリコットブランデーはパラダイス、バレンシアといったカクテルでも使います。柑橘系が嫌いじゃないなら、先のカクテルに挑戦するのもいいでしょう。

使わなくなりがちな材料

レシピに載っているから買ったけど、いまいち使いどころがないリキュールは、結構あるように思います。そんな余りがちなものを紹介。

ホワイトキュラソー:コアントローが代表格。幾つものカクテルで使用しますが、そのままでは飲みづらいので余る傾向に。水曜どうでしょうファンは、フランベするのに使うかもしれませんが。

ドライベルモット:チンザノが代表格。フレーバードワインなので、開けたら早めに使わないと……。ドライマティーニで使うからと思って買っても、シェークは洗い物が増えるので、やる機会は減っていきます。ロックやソーダ割りで飲める人なら、買ってもいいでしょうけど。

ブルーキュラソー:デカイパーやサントリーのがありますが、要は青い色を付けるリキュール。一人でやっても飽きますし、色以外に魅力がないので……。

カルーア:コーヒーリキュールです。ミルクと合わせてカルーアミルクにするくらいしか思いつきません。甘ったるいので、そのままでは厳しいこともあり、大容量を買うと余るでしょう。ディサローノ アマレットも似たようなもの。

アンゴスチュラビターズ:苦味が付けられたラム。レシピに、オレンジ・ビターズとあるときに代用しますが、これも余る……。あまり量を使わないので、オレンジの皮を潰して香りづけすればいいような気も。

シロップ:グレナデンシロップも含め、甘党じゃない限りは余る。あと、瓶がベトベトしやすい。

自宅カクテルのコスパ

スクリュードライバーを例に、自宅カクテルの安上がりっぷりを説明します。まず、スミノフ ウォッカ(750ml)を943円、紙パックのオレンジジュース(1,000ml)を142円で購入したとします。この金額は実際に売られていた金額です。

スクリュードライバーは、ウォッカ45mlにオレンジジュース適量というレシピ。カクテルのロンググラスの容量が300mlだとした場合、氷を入れることを考えて、オレンジジュースの適量は150mlとします。

この場合、スクリュードライバー1杯の原価はウォッカ(56.58円)+オレンジジュース(21.3円)で、77.88円となります。ショットバーで頼むと700円くらいします。なお、氷の原価は計算に入れていませんが、ローソンストア100のクリーン・アイス(1.3kg)を0.1kg使用した場合、約8.3円かかります。

それでも、1缶100円以上する発泡酒を飲むより、少しだけ安く済みますね。業務スーパーの第3のビールなら、100円未満がゴロゴロしてますが……。なお、アルコール度数は40度のスミノフ ウォッカを使用した場合で9.23度。

お酒の保存と賞味期限

お酒には賞味期限が無いと言われていますが、ものによっては開封後に風味が変わることもあります。特に保存状態が酷い場合ですね。ウォッカ、テキーラ、ジン、ラムなどは、日持ちするので常温でも平気……。

ですが、ウォッカとジンに関しては、冷凍庫に入れて少しトロッとした感じになった方が好きです。トロッとしても、度数が高いので凍りません。まぁ、好みの問題ですけどね。

道具の費用

道具はピンキリですが、3,000円台で一通り揃えるのは、難しいことではないはず。「どれがいいの?」という人は、楽天市場の「シェーカーランキング」辺りを参考に、自分に合ったものを見つけるといいかも。

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